じすぺけRくん、久々のリフレッシュ計画.....の巻
03年12月23日作業完


 03年バイクシーズン真っ只中を全て「Nチビ」に捧げ、雨ニモマケ・・・たな。風ニモマケ・・・たな。夏ノアツサ・・・はしんどかったな、のサーキットでNSR50と戯れる私でした。その間悲しいかなすっかり放ったらかし状態だったジスペケR号・・・。
 しかーし、レースシーズンが過ぎ去りなんとなくオフシーズンの様相を見せてきた頃、ふとそんな相棒に目をやるとなんとまぁ朽ち果てていること...。Dチェーンはすっかり錆びが浮いてきてしまい、埃やら水垢やらでそらもう見られたもんじゃなくなっていました。このままではいつか土に帰ってしまう・・・そんな危機感を抱き、再生計画を考え始めていました。
 そしてこの年の瀬。毎年恒例?の「大晦日ジタバタ土壇場ツーリング」立案にかこつけて、一気呵成にやっつけてしまおう。そんな思いからやっと重い腰を上げてのメンテナンス計画発動となりました。

 まずは安全に真っ当に走れる状態に戻さなくてはいけません。つか、そこまで落ちぶれてしまっていたのか?!ジスペケ号・・・(-。-;)
 まずフロントブレーキ周りに目を移すとですね、片効きが起こってしまってます。左右のキャリパーでパットの減りが違います。つか、片側ほとんど残りなし、もう片側ほとんど残ってるし.....。つまり今までのジスペケ号は片側のキャリパーだけで止めていたという驚愕の事実?!

 そんなわけで、まずは前後ブレーキをなんとかすることと、それから去年の9月に換えたきりになっているエンジンオイルの交換。おっと、放ったらかしにしちゃってたエアークリーナーのお掃除。ついでにもう一丁!ほとんどスリップサイン出ちゃってるフロントタイヤ交換。
 これらを片っ端から大晦日までに仕上げるぞーっ!って。

 で、大体11月の終わり頃から着手したものの、週末青空工房ではただでさえトーチャン稼業の私においては家族の者からの横ヤリ・縦ヤリ・斜めヤリの憂き目に遭い遅々として作業は進まず、バラしてみたものの果たして大晦日当日までに間に合うのか?!というかなりハラハラドキドキなスリルとサスペンスを楽しめましたね。はい。


 さて、まず取っ掛りとして前後ブレーキラインのオーバーホール(以下、0/H)です。
 前後キャリパーを取り外し、全てバラバラ〜。スラッジやら埃やらゴミやらがテンコ盛り状態をせっせせっせと綺麗に掃除です。
 やはりあれですね、定期的な清掃・メンテの重要性をつくづく思い知らされました。そういった日々のちょこっとした気使いを怠ると〜・・・このキャリパーでいうと、ピストン回りに錆びが食い込み〜の、クレーター状態っすわ。本体も粉吹いちゃったりしての〜。気を付けませう。
 しかしさすがに最近まで使われていたキャリパーだけあって、本来各ピストン取り外しはエアブローでポンッ!とやるんですが、大体指で摘んで引っ張ってで抜けちゃいました。そんなわけでピストンの作動には何ら問題はなかったはずなのですが・・・。

 こっちは、マスター側のO/Hです。
 ブレーキシステムって、最重要部品でありながら構造及び構成パーツってこ〜んなにも単純なものなんですよね。だからこそそれぞれ一つ一つのパーツが担う役割が大きく重いわけで、しっかりしたバックアップが必要になってきます。ま、バイクは止まれないことには走り出せませんからの。
 ちなみにこのマスター、89年式ガンマ号に装着していた社外品(確かデイトナ製)の5/8inchマスターです。ちなみに88年式ジスペケR号オリジナルのマスターは”14mm”なのですよ。面白いですよね、同年式の250ccバイクのマスターの方が径でかいという・・・。90年式のL型から同じく5/8mm径マスターになりましたが。
 さてこの場合の「社外品」ってところが後の一悶着の原因になっていたわけなのですが、この時点ではすっかりそのことを忘れてしまってました。

 こんな感じでフロントに引き続き、リア側もアッセンブリーでのO/Hを施しました。
 フロント側はそれでも常に目に付くところなのでそれなりに日頃から気に掛けるのですが、どうしてもリア側はおざなりになりがちなのは全くもってお可哀想な限り。ましてやジスペケ号のリアは車軸の下側に取り付けられているので、通常走行時での埃やらなにやらによる汚れってのはフロント側以上に凄まじいものかと。ピストン周りにはしっかり食い込む錆なども発生していましたし、キャリパー割ってみるとフロント側以上に酷い状態。ヘドロと化したフルードが溜まっていたりして、あぁおいたわしやぁ.....。そ〜んなのも綺麗さっぱりしてあげました。

 本来ならどうせここまでやるのならば、一緒にブレーキホースも新品に交換するべきだったんでしょうが、まさかここまで手を入れようとは本人も想像だにしていなかったので、予算等々の都合により今回はとりあえず既存ホースの使い回しで勘弁してもらいました。純正ゴムホースなので、とっくに交換時期かと。次回には是非ってことで。

 そんなキャリパーO/H作業と平行して肝心要のブレーキパットをドコのにしようかとあれこれお悩みの日々を過ごしておりました。仲間にお薦めパットを尋ね回ったりしてました。
 ちなみに片効きしちゃったもののそれまで装着していたものは「バンス&ハインズ」製。某オークションで落としたものです。つまり安けりゃなんでもOK!なスタンスで選んだものでした。インプレとしてはさほど印象に残ったものはなく(爆)、裏を返せば極悪ってわけでもなく、お値打ち品だったのかと。


 んなわけで、今回は自分でしっかりと銘柄選びしてみようとね。
 で、選んだパットは”RK”トップグレードの新製品「メガ・アロイ ](シンタードメタル)」(画像右側)をフロントに、リア側には一つ下?のグレード「UA70(メタル70%)」(画像左側)を選びました。
 何故”RK”製なのか?...それは、某ネット通販にて40%割引セールをしていたから〜・・・って、やっぱ安さ至上やんけっ!という突っ込みはほどほどで宜しくお願いしますね(笑)前後パット込み込み10,790円なり。一般量販店よりかなりお安いでしょう。おまけに、APロッキード製のブレーキフルードのオマケ付き♪.....今回は使わなかったけど。

 そんなわけで注文したパットは2日ほどで届き、あとはちゃちゃちゃと作業終了させるだけです。
 キャリパー・マスターさえO/Hが終わってしまえばあとはそれぞれ車体に装着し、ブレーキフルード(カストロールのDot4)流し込み、エア抜きしてしまえば、はい、元通り〜・・・・・のはずでしたのね。
 はい、ここで発覚したのがジスペケ号に装着した5/8inchマスター。これは89ガンマ号に装着されていた「社外品」であることは前述の通りです。ちなみにブレーキラインのフィッティング、バンジョウボルトのねじ山ピッチには2種類ありまして、比較的スタンダード?な1.25mmピッチとスズキ車特有の1.00mmピッチがあります。よりによってこの「社外品」マスター、ねじ山ピッチがオーソドックスな1.25mmピッチでいやがりまして、ず〜っとスズキ車ばかりを乗り継いできた私の手元に1.25mmピッチのバンジョウボルトがあるはずなし。あぁ、困ったものじゃぁぁぁ・・・
 するってぇとそこで見つけたのがNチビに以前くっついていたやつがたまたま一個だけ工具箱に入ってました。それがなんと1.25mmピッチバンジョウでした。おぉ、カミサマありがとう!
 .....も束の間、ちなみにブレーキラインのフィッティング、バンジョウのピッチには2種類ありまして、アールズ・ピッチとグッドリッチ・ピッチがあります。アールズ・ピッチの方がバンジョウの幅が広いのですよ。
 と、こんなんくどくど説明するってぇことは・・・ま、その通りですわ。既存のやつのピッチは幅広のアールズ・ピッチ。問題のNチビのやつは・・・そう、幅の狭いグッドリッチ・ピッチ。

 ・・・ダメじゃん・・・(-_-;)

 結局八方塞となった私は、だったら最初からそうしろよ!ってとこで近所のカーショップへ飛んで行き、1.00mmアールズピッチのシングルバンジョウを買ってきて、以後の作業にて事無きを得ましただす。お陰でこの日一気にオイル交換まで済ませてしまおうと思っていたのですがエア抜きに少々苦労しヘコタレてタイムオーバー。結局オイル交換は翌週に持ち越しになってしまいましたとさ。


 問題のバンジョウボルト揃い踏み〜
 左から、アールズフィッティング・ねじ山スズキピッチの1.00mm、アールズフィッティング・1.25mmピッチ(急遽近所のドラスタで買ってきた)、グッドリッチフィッティング・1.25mmピッチ(Nチビについていた)です。
 画像がボケちゃってて判りづらいですが、ねじ山の細かさとフルード通路の穴位置の違いにより使い分けなくてはいけませぬ。
 統一規格にしてくれないもんですかね〜。頼むわ、もぅ。

 そんなわけでブレーキ関連OK!で、その翌週オイル交換敢行。
 さすがに冬場は固すぎたホンダ純正ULTRA GP(20W−50)からこれまたホームセンターで安売りのカストロール RS(10W−50)に変えました。昔からカストロールは「かす」だと教えられてきましたが、やはり安さに勝るものはなし!って方向で、毎度ついつい選んでしまう悲しいSAGA(スンマソン、悪気はないの〜〜カストロール様)銘柄変えるのでついでにオイルエレメントも換えですの。
 オイル交換後の実感。やはり冬場の20Wってのは間違いでした、と。
 それまで新品バッテリーに換えたばかりだというのに、セルモーター唸っていて悲鳴に聞こえてましたが、朝一発目の始動時もスムーズに回ってました。エンジン始動に大いに関係ある、まさに「Wの悲劇」?(爆)

 さてついでといっちゃなんですが、こうなったら一気に突っ走ってしまいましょう。スリップ出ちゃってるフロントタイヤをBSの「BT010」のおニュー入れました。某ショップで税諸々込みで12,950円なり。

 最後の最後でなんとか全てが間に合いまして、これで無事に大晦日を迎える算段がつきましたのねん。
 但し、これはあくまでも「とりあえず走れる状態」にしただけのようなものでして、あれこれ手を入れるべき個所はそれこそわんさか山のよう。それもこれもジィさまゆえの宿命でしょう。

 今後の懸案としましては。。。
 1.ヒューエルホース類交換・・・ガチガチ〜
 2.前述のブレーキホース交換・・・これもそろそろ〜
 3.点火コイル〜プラグキャップ交換・・・土砂降りの雨にやられるとリークしちゃうのか、一気筒くらい死んだ振りしちゃうのね。
 4.どうせなら、アーシングしちゃいたいな。
 5.それから、フレーム周りのアルミ腐食をなんとか対策施したいです。

 ちなみに今回の前後ブレーキ系メンテ、及び新しいパットのお試し、それからフロントタイヤ...今までのツーリングタイプ「BT020」からスポーツタイプ「BT010」へのグレードアップ?に関してのインプレは残念ながら実際走った大晦日ツーリングの肝心なところが雨降りだった為にその本領はわかったようなわかってないような定かではありませでしたので、次回ちゃんと走れた際に注意深くインプレとってみますわ。一体全体どんな感じや?と気になる方はしばしお待ちを。


そんなわけで、まだまだ終わらないメンテナンス地獄天国!

04,1,6 up
written by cow-boy



back